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コラム

今年の夏休みはアケコンで 1/3

2024.08.22

「アケコン」とは、アーケードコントローラの略です。
家庭用ゲーム機と言えば、「ファミコン」が最も有名な製品かも
しれません。ファミコンはもはや40年以上前の製品になります。
「家庭用」があるなら大体「業務用」もあります。
業務用ゲームのことを当時から「アーケードゲーム」と言って
いました。要するに「ゲームセンター」に並べられているモノです。
80年代のゲーセンと言えば、今では考えられないようなムード
漂うとても危険なスポットでした。
照明は薄暗く、テーブルタイプの筐体が主流で、そこには雑然と
灰皿が置かれ、タバコの匂いと煙で濛々としていました。

私の通っていた中学校の正門の向かい側には、正にこのゲーセンが
ありましたが入店は固く禁じられていました。先生に見つかろうもの
なら、体育教師の容赦ないビンタを覚悟する必要がありました。
体育教師の(気軽な)マジビンタひとつ取っても、今やあり得ません。
それどころか、生徒は全て「さん付け」呼びみたいです。
男女とも統一で「◯◯さん」らしいです。
緑拳会では現役を「さん君付け」で呼んだりもしますが、それも問題です。
「男だから」「女だから」という区別が良くないらしいです。
私は、こういう男女平等的配慮を目の当たりにしたとき、いつも
思うことがあります。
だったら「男性専用車両も作れ!」と。また、コンビニに入ったとき、
トイレが計2個あって、男女両用マークと女子オンリーマークの
パターンが結構ありますが、これはアンフェアだと思います。話それました。
80年代前半当時、ゲーセン=不良の溜まり場でした。剃り込みの入った
ような見るからにガラの悪い中高生に絡まれ、お金を巻き上げられる
ので(弱そうなカオの)カタギの中学生にはとても敷居が高かったです。
今思えば、よくあんな「場」が普通に街中にあったなと時代を感じずには
いられません。1プレー50円という料金設定は、非常に良心的だったと
思いますが、それでも1ヶ月分の小遣いが2時間で消えていきました。
経済的観点からも、とても普通の家庭の子が入り浸れるような場所
ではなかったです。
アーケードと家庭用のゲームには当時クオリティ的に雲泥の差がありました。
ファミコンのCPU とアーケードマシンのそれのパワーが全くの段違い
なので、画面の精細さも動きもサウンドも全てが比較になりません。
ファミコンは当時の価格で1.5万円、ソフト1本5千円でした。
アーケードマシンは中の「基板」だけで安くても数万円です。
基板とはPC で言うところのマザーボードです。これが中古でも数万円〜
で取引されています。筐体にこの基板をセットすることで様々なゲーム
タイトルを動作させることができます。
当時、アーケードのタイトルがファミコン用に「移植」されるとワクワク
してカセットを挿したものですが、その画像やサウンドのショボさ(劣化具合)に
がっかりしたモノです。ハード面の性能、仕様等から考えれば、遜色なく同等の
内容を再現できないのは当然ですが、子供には納得し難いモノがありました。

しかし、現代においてはその常識もすっかり過去のモノとなりました。
アーケードはすっかり斜陽化。あのSEGAですらゲーセン運営から撤退して
既に数年経ちます。家庭用ゲーム機は長足の進歩によりアーケードとの
クオリティ差をみるみる縮めてきました。家庭用のマシンパワーは大幅向上。
テレビも4K が当たり前の時代が到来、ゲーム、PC のモニタとして
十二分に使えるスペック。
こうなるとアーケードのアドバンテージはなくなってしまいます。
アーケードの筐体と基板を中古で購入/収集して家庭にゲーセン自体を
築いてしまう猛者まで現れました。
おそらく電気の契約アンペアもえらいことになっているはず。

そうなると残されたアーケードの魅力は何でしょうか。そのひとつは
「コントローラ」です。先端にボールのついたあのレバーと、複数個
配置されたボタンからなるアレを思い浮かべる人も多いです。
クレーンゲームなんかにも装着されていたりします。
アレを家庭で使ってアーケードさながらの気分で遊びたいという夢を
叶えてくれるのがアケコンです。昔からあらゆるゲーム機の周辺機器として
無数の製品が発売されています。私も数年前から所持していますが、現役の
ハードに対応したモノはありません。プロ(ゲーマー)は数万円するモノを
買いますが、一般人用は数千円のお手軽な「入門用」からあります。

アケコンを買って失敗する要因のひとつに、「遅延」の問題があります。
レバーを倒した瞬間直ちに自分のキャラが移動を開始して欲しいのは
当たり前です。これが0.2秒遅れで反応するとどうでしょうか。
普通の人でもこれには違和感を覚えると思います。ボタンも押してから
0.2秒後に弾が出たらストレスを感じるはずです。
場合によっては、そのタイムラグが0.5秒あるとアマゾンレビューに
書いてあったりします。本当にそんな製品があるのかとにわかには
信じられない思いですが、逆に1回体験してみたいです。
こんなモノを数千円出して買ってしまった場合、とてもショックです。
だから製品の選定には非常に慎重になります。
「遅延はない」と書かれている製品でも、「いや、これは3フレーム
遅延が発生している」と言い出す人も世の中にはいます。
現在のゲームは、1秒で60コマ(フレーム)出力しています。映像の原理は
パラパラマンガですが、同じ時間であればコマ数の多い方がその動きは
より滑らかに見えます。
レバーを倒して(入力)から画面に反応が出るまで、3コマ(フレーム)
かかるとすれば、遅延が3/60秒あるということです。
つまり0.05秒です。こんなフレームレベルの世界で凌ぎを削っている
人達が世の中にはいる訳です。
当然ですが私には、フレーム単位での認識も操作も不可能ですから
ローエンドの製品で十分ということになります。

そういう前提でアケコンを探して行くと、「Mayflash F300」に
辿り着きました。これの優れている点は、複数ハードに対応可能と
いうことです。私が所有しているハードで言うと、MacOS、PS4、
XBox 360、Switch で使用可能でした。これは凄いです。
他製品でこんなに色々対応しているモノは見つかりません。
しかも価格は、一万円前後くらい。安かった時は6,000円とかも
あったようです。理想的です。すぐにヤフオクで落札しました。

正確には、Mayflash F300 Elite (上位モデル)です。


で、話はまだ終わりません(続く)。