六段受験記(その5)
(その5) 嬉しい「允可状授与」
審査が終わり、考試員の先生から
「口述審査の結果もあるのでここで合否は言えないが、全体的には良くできていたと思う」
と言われ、これで合格できただろうと思ってしまう。時間は14:30、終わってみれば正味1時間くらいだったが、とにかく終わってホッとする。
允可状授与まで1時間以上あり、食堂でうどんを食べる。出汁は良いのだが210円では麺に文句も言えず。
控室に戻ると斉藤さんも終わっていて、話をしながら過ごし、待ち時間を退屈しないで済んだ。
授与式の予定時間15:30近くになってもアナウンスがなく、受験者がゾロゾロと錬成道場へ集まりだす。本部職員から、
「16:00ぐらいに遅れそうです」
と案内がある。とにかく待つしかない。
16:00近くなり、ようやく受験資格ごとに大まかに集合が指示される。
「これから名前を呼ばれた方は、後方の本部職員のところまでお願いします」
ここで名前が呼ばれると不合格か当日追試なのだが、資格ごとにそこそこの人数が呼ばれ、緊張しながら自分の名前が出ないことを祈る。六段受験者も何名か呼ばれていた。
「今ここに座っている方は合格です」
本部職員の言葉に合格者から拍手が沸き起こる。
允可状授与の順番に整列し、今年最後の特昇とあって朝も挨拶された宗由貴総裁より一人ひとり授与される。
授与式が終わり、一緒に組んだ徳島の大西先生と握手。千駄ヶ谷の千葉先生に写真を撮ってもらい、築地道院の写真を撮ってあげる。
時計を見ると17:00になるところで、急ぎながらも忘れ物をしないように気をつけて着替え、スマホの地図を頼りに急ぎ足。多度津まで迷わずに20分弱で着き、17:25の特急に乗れた。
岡山で弁当と缶ビール・缶酎ハイを買い、18:29発「のぞみ」に乗車。
道院の方たちへのメール報告やFBへのアップは岡山までの特急で済ませてあり、弁当を食べながらビールと酎ハイで一人合格を祝う。
品川で乗り換え、23:30帰宅。疲れたが合格できて本当に良かった。
十八代 河原井敦