SENSHU UNIVERSITY SHORINJI KEMPO RYOKKENKAI

専修大学体育会
少林寺拳法部
緑拳会

総合メニュー 会員専用ページ お問い合わせ

コラム

六段受験記(その4)

2018.05.31

(その4) 自惚れの「技術審査」
 技術審査まで1時間あり、控室で柔軟体操。13:00近くになると、受験者が防具を抱えゾロゾロと錬成道場へ向かい、私と斉藤さんも続いた。
 整列して代表考試員から簡単な諸注意。考試員から受験者が呼ばれ、それぞれのスペースへ誘導される。六段受験者20名は8名・6名・6名の3グループで、私は6名のグループ、斉藤さんは8名だ。
 試験官の指示で、技を行なう2人1組になって整列する。
 「今日は6人全員が50歳以上ですから、運用法を希望する人はいませんね?」
 と言われたのに、空気を読めない沖縄のごつい道院長が手を上げる。すかさず試験官が、
 「却下!相手をする人がいない」
 笑えるスタートとなった。
 ウォーミングアップに含み気合で開足中段からの逆突10本、蹴上10本で基本は終了。科目表に書いてなかったとおり、運歩法も受身もなし。

技術審査
・体 構:白蓮八陣・義和九陣(伏虎構は行なわず)
・単 演:天地拳1~6(左右)・義和拳1~2・白蓮拳・紅卍拳
     (龍王拳・龍之形は行なわず)
・拳系別:下段返・燕返・金的蹴膝受波返・押切抜・片胸落
・柔 法:肘抜前天秤・袖抜・逆引天秤・吊上捕・切返小手・木葉返・袖口捕・合掌丁字・
     表投・送肘攻表
・剛 法:下受順蹴・打上蹴・十字受蹴・外押受蹴・半転身蹴・逆天一・払受地二・
     段蹴三方受段蹴返・下受段突・半月返

 初めに試験官から、
 「スピードより正確に行なうこと。上手くできなかったと思ったら、試験官に言ってやり直してかまわない」
 と言われていたが、正確にできていなければ、
 「もう一度やってみなさい」
 と、その都度指示が出る。
 審査が進むうちに気づいたのは、自分が6人の中でかなり上手い方だということ。事実私以外の人は少なくとも3回、多い人は10回くらいやり直しを指示されていたが、私が指示されたのは半転身蹴のみ。自分から申告して2回行なった技が2つあったと思う。
 「オレって自分で思ってるほど下手じゃないのかもしれない」
 と、試験中に自惚れ始める。
 それにしても、抽出科目の柔法10技・剛法10技は多くて長かった。
(まだまだつづく)
十八代 河原井敦