夏映画のお薦め2025
先日、母親と一緒に映画(2本)鑑賞しました。
まずは、国民的話題作である「鬼滅の刃 無限城編第一章 猗窩座再来」です。
これは2.5時間の長尺です。こっちを後に観たので、最後は
お尻が痛くて、猗窩座さんもう早く死んで〜と祈るような気持ち
でした。回想シーンも長くて、もっと簡潔にまとめてくれ!と
思いました。
各キャラの見せ場も良かったですが、私的には無限城の描写が
素晴らしいと思いました。当然ですがCG です。戦闘の舞台が
上下左右自由自在でめまぐるしく回転します。
時代劇の屋敷のセットみたいな感じで真っ直ぐな廊下が延々と
彼方まで続く不思議な空間。あんなのマッピングの意味あるのか…
詳細部分に注目した場合、基本的には角柱と円柱といった
プリミティブな形状の組み合わせ、垂直、平行でかつ使い回しも
すごいでしょうからCG としてはデータも軽くなるはず。
それでも制作裏話によると、この無限城の「レンダリングだけ」で
3年以上かかる(!)と試算したそうです。
もはや、原作に盛り過ぎて「城」というより都市ですから無理も
ありません。
「ジュラシックワールド」や「ゴジラ」の上を行く感じでしょうか。
レンダリングの前にモデリングやテクスチャ等の膨大な作業もあります。
無限城編は三章くらいまでありそうなので、あまり悠長にもできません。
レンダリング時間を縮める解決方法として、PC を新調して単純に
マシンパワーで乗り切ったらしいです。
アニメは通常原作ありきですが、「鬼滅」に関しては制作会社
Ufotble による貢献が絶大です。脱税でも有名です…
あまりにも素晴らしいCG 作画、演出、主題歌、BGM 等の要因で
作品の魅力を飛躍的に底上げしてもらえての大ヒットだと思います。
アニメオリジナル展開は、大体はファンから非難されがちです。
他作品ですが、同じジャンプ系で言えば「スチールセイント」や
「クリスタルセイント」の話なんかは、アニオリ失敗の典型例でしょう。
原作の週刊連載に放送分が追いついてしまうので苦肉の策とか
アニオリにも事情はあったりします。
鬼滅においては、作品に深みを加える成功事例の手本になっています。
興行収入も「無限列車編」を超えて、新記録樹立するでしょう。
邦画の歴代ランキングもこれで10位まで全てアニメ作品になるとか。
ただ、この日観た映画で私はこっちの方がお気に入りです。
「TOKYO MER 〜走る緊急救命室〜南海ミッション 」です。
以前ブルーレイボックス購入の記事を書きましたが、そのシリーズ続編です。
救急医療チームの活躍を描いていますが、ジェットコースタームービーの
お手本です。私の中では、近年のドラマでいちばん盛り上げてくれる
超傑作認定です。観終わっての感想は、「やりすぎ。もう次回作は
やりようないんじゃ…」というくらいに期待値超えてきました。
主演は鈴木亮平ですが、シリーズ安定の(普通に大)活躍。
(尋常でない)素早い状況分析と判断後、チームメンバーに矢継ぎ早に
繰り出される医療行為指示。ここのセリフが小気味いい感じです。
次々と畳み掛けられる急展開と絶体絶命、ピンチの連続、各メンバーの
「魅」せ場にてこれら苦境を次々に打破。
挙げ句の果てには、被害者でしかないはずのモブキャラ勢までもが
かっこよすぎて観る者の目頭を熱くします。
TOKYO MER は都内に居て、事故災害現場で救急医療を行うチームという
大前提でしたが、○火、○○弾、眼前まで迫り来る○岩と火○流という展開で完全に
惹き込まれました。※↑ネタバレ配慮しました。
ここは地味にCG が効いて良い感じの迫力、緊張感です。
ここで無粋に疑問点を挙げてみます。
車輌内での高度なオペ実施とか、(資材)スペース/電力/衛生/法規制の
観点からあり得るのか…とか、(自衛隊すら手出しできないような)危険
すぎるシチュエーション下で、医療従事者がここまでやるのは荒唐無稽
だとか、観終わってから思ったりもします。
映画、エンタメとしてはとても素晴らしい位置でバランスしている気がします。
脚本も緊張と緩和の連続で、全く退屈させないのがあまりにも流石。
劇中で危機感煽って、一気に畳み掛けて、勇猛果敢に、盛り上げて、やがて
訪れる安堵のBGM 群も耳に残っていつもながら感心します。
エンディングで急にどうでもいい歌と画像になって、そこは苦笑しました。
トータルではブルーレイ購入して、再鑑賞できる日が今から楽しみです。
もう一回劇場行くのもいいなと思っています。
鬼滅には(おそらく)遠く及ばない興収と知名度、ジャンル的にも比較不可では
ありますが、満足度の観点で結構勝っていると私は思いました。
公開直後だからだとは思いますが、観客の入りもかなり大盛況でした。
邦画は何となく客入り少ないイメージだったので嬉しいです。
シリーズ当初からのメンバーは流石に見せ場も減り、災害のスケール的にも
今作がピークになる懸念は拭えませんが次作にも期待です。
大地震と津波、あるいは核関係、隕石飛来あたりかなとか思っています。
因みに監督は若い女の人で、意外な気がします。
そう言えば鬼滅の原作もそうでした。今どきは当たり前になったのかも。
「鬼滅」は、これまでの流れと設定が分からない母によると「闘いばっかり…」
という感想になるようです。回想も結構あったはずなんですが。
「MER」はテンポが良すぎるとのことでした。こっちの方がシリーズ初見でも
純粋に楽しめるとは思います。