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コラム

CPU/RAM/Storage

2025.03.01

スマホ、パソコン、ゲーム機について基本構成を
ざっくりとでも理解している人は、どのくらいいる
でしょうか。
どんなクルマもハンドル、エンジン、タイヤから成って
います。同様に上記のコンピュータ機器は、CPU、メモリ、
ストレージがあります。パーツは他にも色々ありますが。

CPU 中央演算処理装置(Central Processing Unit)。
メモリ(RAM) 主記憶装置(Random Access Memory)。
ストレージ 補助記憶装置。(一昔前で言うと)ハードディスク。

となります。
パソコン(PC)を購入検討する際には、上記3要素のスペックを
チェックしていました。CPU のクロック数(速度)、
メモリ容量、ストレージ容量、どれも数値が高ければ
高い程いいのですが、当然価格にも跳ね返ります。
特にノートPC では後からメモリの増設は不可なので、多少
予算的に無理をしてでも…という考え方がありました。
CPU のクロックについては、3〜4Ghz に達してもう20年近く
経っていると思います。それ以前は毎年倍々ゲームで伸びてきて
いましたが、流石に頭打ちのようで、近年はあまり注目されません。
メーカーもクロックは変わり映えしないので、あまり前面に
出さない感じです。ストレージ容量はまだまだ気になります。
私が30年前に購入したPC のストレージは、400MB(約0.4GB)でした。
今のスマホでは写真100枚ちょっとで埋まってしまいます。

ではそれぞれのパーツの意味合いとか役割を説明します。
「CPU」は全体を統括する司令塔です。文字通り中枢であり頭脳です。
アップルではこのCPU をIBM、モトローラ、インテル等から長年
供給を受けていましたが、現在は自社開発チップ(通称アップル
シリコン)でiPhone、iPad、Mac を統合して動かしています。
中枢となるパーツを他社に依存したくないのは、いかにも
アップルらしいです。

「ストレージ」は倉庫、貯蔵庫です。料理に例えるなら「冷蔵庫」です。
格納されている肉、魚、野菜等の食材(素材)はデータということに
なります。

この場合、「メモリ」はまな板になります。冷蔵庫の中で食材を
加工する人はいません。食材を1回まな板の上に「展開」します。
この時、冷蔵庫やまな板が家庭用程度の大きさであれば、「マグロを
捌く」という大掛かりな作業はできません。
まな板もできれば、足の甲に落とした際骨折できるほどに
立派で大きく、板前用くらいのモノが望ましいです。

データの保管時はストレージ(以前ならハードディスク)に置いて
ありますが、これだとアクセススピードが遅いです。
参照/加工時には、メモリ上に引っ張り出して展開します。
メモリのアクセススピードはまさに桁違いです。だからここで
CPU が加工(編集)をすると画面にもリアルタイムに反映できます。
その代わり、メモリは非常に高価です。
同じ1GB でもメモリとハードディスクでコストは比べ物になりません。
ハードディスクならTB(テラバイト)クラスでも手が届きますが、
メモリはせいぜい数十GB です。
今でもiPhone のメモリは4GB かと思います。因みに1TB = 1024GB。
昔はメモリもMB(メガバイト)単位でしたが、昔から高価なことに
変わりはありません。おいそれとは買い増せないので、ソフトウェア側で
仮想的に倍増させるという製品がありました。これをインストール
すると、物理的には16MB 搭載のはずが32MB で認識されるという夢の
プログラム。どういう原理かは良く分かりませんが、メモリ上のデータに
圧縮をかけていたそうです。今ではそういう類の製品は見かけませんが、
既にOS レベルでその技術が取り込まれているみたいです。 

メモリの読み書き速度は桁違いですが、通電を止めると展開していた
データは揮発してしまいます。
一方ハードディスクは、電源を落としてもしっかりと覚えています。
コストもメモリよりは断然低いので、容量的にもたくさん使えます。
このようにメモリとストレージは一長一短で補完し合っています。

因みに、ストレージ=抽斗、メモリ=机の上(作業台)という例え話の
方が世間的にはメジャーです。机が広いほど大きな絵も描けるという訳です。
私はお料理版の例えの方が面白くて好みです。

ここまでストレージ=ハードディスクで説明してきましたが、PC、
スマホ、ゲーム機においては、すっかりレガシー(過去の遺産)と
なりました。
東芝とかが、マッチ箱くらいのハードディスクを開発しましたが、
今や「SSD(Solid State Drive)」こそが業界標準です。
ハードディスクのように駆動部分がないので、故障も減ります。
SSD とは要するにメモリみたいなモノ(でもストレージ)です。
大容量化、コストダウンも大分進みました。庶民でも買えます。
ゲーム機でハードディスクからSSD に換装するメリットは、
(読み込み速度が上がり)ゲームの起動(ロード)が劇的に早く
なることです。ロードはゲーム中にも頻繁にあるので、その
恩恵は大きいです。

ハードディスクは、物理的に磁気ヘッドでディスク面をシークする
時間がかかってしまいます。イメージとしてはレコードみたいな
感じです。シークタイムはミリ秒単位ですし、ディスクの回転数も
少ないモノでも秒速5400はありますが。

そんな訳で、今回は私のMac mini もSSD を増設(外付け)してみます。
「吊るし」のモデルなので、メモリは16GB、ストレージは256GB です。
このストレージ容量では用途にもよりますが、些かの不安があります。
「吊るし」についてですが、この用語はスーツからきていると思います。
スーツには「オーダーメイド」と「既製品」があります。
オーダー品は、着る人の身体のあちこちをいちいち採寸するところから
始まります。当然、発注者の身体にピタリとフィットします。
対して既製品は工場で大量生産されて、「青山」とか「コナカ」の
売場にハンガーで並べられます。これが「吊るし」という訳です。
オーダー品と吊るしのスーツを見分ける方法のひとつは左襟の内側を
めくることです。名刺数枚を入れるポケットがあればオーダー品です。
これを「お台場作り」と言います。名刺はなるべく高いところから
出すのがかっこいいそうです。既製品にお台場作りはないらしいです。

PC の販売にもBTO(Build To Order)というのがあります。
これは、CPU はこのモデル、メモリは✖️GB、ストレージは◯TB で
というふうにそれぞれ指定されてから組み立てられます。受注生産。
このBTO ではなくて、予め提示されたお求めやすい完成モデルを
前述の既製品スーツになぞらえて「吊るし」と言います。
吊るしにもさらに「松」「竹」「梅」があったりします。
世の中の大半の人は、これらのモデルでコト足ります。
以前、有名YouTuber がMac をBTO で組んで800万円
払っていましたが、あまり意味は無いと思います。
今頃確実に持て余していることでしょう。

私のMac mini (梅)のストレージが少な目という話に戻ります。

地デジのドラマ1話で大体6GB です。3倍録画にすれば、2GB という
計算です。くだらないモノを溜め込まなければ、やり繰りは可能です。
多少の投資で余裕を持てるのであれば、その方がいいと今回は考えました。
アップルストアでストレージのもう少し大きいモデル(竹)を選ぶと、
512GB になりますが、その価格差は3万円です。タッか!となります。

「アリエクスプレス」で見ると、1万円で1TB のSSD が買えそうです。
あのアマゾンよりも更に安いので、少し怖いですが注文してみました。
中国から送られてくるので10日とかかかりました。
この間果たして無事届くのかずっと不安でした。届いたとしても、
本当に説明通りのスペックがあるのか確認の必要があるでしょう。
耐久度も心配です。
国内に到着してからも、税関通過で数日かかりました。
結論やっぱりアマゾンの便利さは素晴らしいと再認識。

用意していた周辺機器に挿し込んでみました。
無事認識されました。
こんなガム1枚くらいの大きさで1TB の容量ですから時代の
進歩(=ダウンサイジング)は凄まじいです。
アポロ計画でスペースシャトルを打ち上げていた頃のNASA の
施設全体よりも、現代のスマホ1台の処理能力の方が勝つ
らしいですから言葉も出ません。

このSSD ですが、私の用途では現状入れるデータはないので、
当サイトのバックアップでも取ろうと思います。